マッサージ師になってみたブログ

マッサージ師になってみました。医療保険で揉んでいます。

マッサージ臨床で担当しやすい整形外科・脳神経・内科基礎疾患まとめ

おはようございます。めりーです。あん摩マッサージ指圧師です。

今日はマッサージ臨床で遭遇しやすい病気や怪我をまとめます。

 

引用した場合は

引用文章 

 とし、URLを添付します。

 

このページは非常に長いので、目次リンクで目的の疾患に飛ぶようにしてください。

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    目次

 

癒し画像も一緒にお楽しみください!ねこ^w^

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整形外科的疾患

骨や筋肉の病気・怪我です。病院の治療において、高齢者は様々なリスクがあるので、若い人の治療と違ったアプローチをすることがあります。注意しましょう。

 

・変形性ひざ関節症

 

初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。

「変形性膝関節症」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

 

関節は動きがあるので故障しやすいパーツです。高齢者では関節の変形が起きて完全に伸びない、曲がらない、動くときに痛いなどの症状が出ます。

 

変形性関節症は一度変形すると、基本的に手術以外で治すことができません。

手術は人工関節置換術になります。

非常に治療成績の良い手術ですが、人工関節には寿命があったり、高齢者の体には手術が負担になる、高齢者はそもそも歩く機会が少ない上に筋力が低下しているので人工関節にしてもADLが改善されないなどのリスクがあります。

そのため高齢者に膝の人工関節置換術をすることはあまりありません。(私はほとんど見ません)

最近では再生医療が普及してきているので組織を培養して関節内に注射するという治療方法もありますが、かなりマイナーです。一般的ではありません。

 

関節は中に水(関節液)が入っていますが、変形性ひざ関節症ではこの水が過剰に多くなって痛みが出ることがあります。整形外科では注射でこの水を抜くことがあります。また鎮痛剤を関節内に注射することもあります。

 

関節の外側ではハリが出て動きが鈍くなる原因となります。

マッサージは関節まわりの血行を促進し、ハリを取ることで痛みを和らげたり動きを良くすることができます。

 

ちなみに変形性関節症の略語はOA(Osteoarthritis)です。変形性ひざ関節症は「ひざOA」などと書くことがあります。

メール連絡やカルテで書くのが面倒なので、スタッフ全員で覚えておくと便利です。

(この文中で「ひざ」を「膝」と書かないのは見やすさの問題のため意味はありません。)

 

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・高齢者骨折

高齢者は体が弱くなっているので非常に骨折しやすくなります。

 

高齢者の4大骨折

①橈骨遠位骨折(転倒の際などに、手掌を地面についてしまい、手首が押しつぶされ、手首の2~3cm隔てたところに起こる骨折)

②上腕骨近位骨折(腕の骨の付け根に起こる骨折)

③大腿骨頚部骨折

④脊椎椎体圧迫骨折

高齢者の骨折 その壱 - 総合リハビリ美保野病院

 

マッサージ臨床で、骨折経験のある患者さんは非常に多いです。

骨折の可能性を発見したら、速やかに施術を中止し整形外科受診を指示します。

骨折中に施術する場合は、骨折部位の安静を保ち、バイタルチェックを心がけましょう。

 

ちなみに骨折の略語はFX(fracture)です。これも全員で覚えておくと便利。

 

略語は業務連絡で多用されますが、診療情報提供書や紹介状などの正式な文章で使うのは失礼です。そのため内輪のみ使用されます。

 

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・腰椎椎間板ヘルニア

 

しびれや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなります。

背骨が横に曲がり(疼痛性側弯)、動きにくくなり、重いものをもったりすると痛みがつよくなることがあります。

「腰椎椎間板ヘルニア」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

 

腰椎の椎間板がずれることで脊柱管内の神経を圧迫し、痛みや痺れ、麻痺が起きます。

椎間板は加齢で水分が失われて行くので、ヘルニアは基本的に若い人(60代くらいまで?)の病気です。高齢者では椎間板が乾いて動かなくなります。 

そのためマッサージ臨床で遭遇するのはあくまで既往歴(今までに罹った病気や怪我)です。

 

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・脊柱管狭窄症

 以下の引用文章は腰部で起きた場合です。

腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。

進行すると、下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出がわるくなったり、逆に尿が漏れる事もあります。

「腰部脊柱管狭窄症」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

  

背骨が作る脊柱管の中に脊髄やそこから伸びる神経が入っています。なんらかの理由で背骨がずれたり、変形したりして脊柱管の形が変わると、中の脊髄や神経を圧迫して痛みや痺れ、麻痺が出ることがあります。

これを脊柱管狭窄症と言います。

根治するには手術となります。

 

マッサージ臨床で麻痺が出るほど重症な脊柱管狭窄症はまれです。

マッサージ臨床では患者さんが「自分は脊柱管狭窄症なので腰が痛い、痺れが出る」などと訴える場合がありますが、症状と脊柱管狭窄症の関係は不明なことがあります。

外科的には問題がないのに症状が出ているケースもあります。そのような場合、軟部組織の末梢神経障害など、他にも原因があるかもしれません。

 

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・手根管症候群

 

手首には手の神経が通る手根管があります。なんらかの理由でこの手根管が狭くなると、神経を圧迫して痺れや麻痺がおきます。これを手根管症候群と言います。

これも根治には手術が必要です。

 

初期には示指、中指がしびれ痛みがでますが、最終的には母指(親指)から環指の母指側の3本半の指がしびれます(正中神経の支配領域)。急性期には、このしびれ痛みは明け方に強く、目を覚ますと手がしびれ、痛みます。

「手根管症候群」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる

 

痺れなど感覚異常は支配神経領域で比較的明確に出ることがあります(中指の掌側だけが痺れている、など)

 

高齢者では長い期間、治療しなかったためにそのまま放置されていることがあります。

麻痺が起きていると患者さんのADLが低下するので、対策的リハビリが必要です。

 

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・手術できない整形外科疾患にマッサージ師ができること

高齢者の整形外科疾患はそのまま放置されていたり、とりあえず鎮痛剤が出ているだけのことが非常に多いです。

高齢者は手術のリスクを考えたときに、このままの方が良いと考えられることが多いためです。 

そういった患者さんから聞くのは「ドクターにもうどうにもならないと言われた」という内容のこと。確かに治してもらえないとなると、がっかりすると思います。

 

マッサージ師がそんな患者さんにできることは、”気を紛らわすこと”ではないかと思います。

その症状のことだけを考え続けると、どうしても気が滅入ってしまいます。

マッサージを行って「マッサージって気持ちいいなあ」と思ってもらうとか、会話の中で「今日は良い天気ですね」などと話すとか、患者さんの気(意識)を病気の外に向けさせてあげるのが大切だと思います。

これはマッサージ師などケア的な職業の人にしかできないことです。

 

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脳神経系疾患

脳に関する疾患をまとめます。この章の疾患は、マッサージ臨床でよく見るものを集めているので、一般的な部類とは違います。ご注意ください。

 

・脳卒中(片麻痺)

脳卒中は何らかの理由で脳の血管障害が起きて、生命に重篤な症状が出ます。

 

脳の血管が破れるか詰まるかして、脳に血液が届かなくなり、脳の神経細胞が障害される病気です。より早期(発症して4.5時間以内が目安です)に治療を開始すると後遺症が軽くなることがある、救急疾患です。

脳卒中 | 病気について | 循環器病について知る | 患者の皆様へ | 国立循環器病研究センター病院

 

脳卒中の後遺症の麻痺は一生続くことになります。マッサージ師臨床の患者さんは、この後遺症を長期間にわたり経験している人たちです。

脳卒中の麻痺は半身に現れる片麻痺が多くなります。右脳で脳卒中が起きれば左半身が、左脳で脳卒中が起きれば右半身が麻痺します。

 

気をつけたいのが、運動神経だけでなく、自律神経や言語に関する中枢神経も障害されていることがあります。

 

自律神経の障害では麻痺側の体温が低下することがあります。血流が悪いので冷え感、重だるさなど不快な症状が出る場合があります。

 

言語は利き手の脳にあることが多いとされています。そのため右利きの人が右麻痺になった場合、言語障害が出ることがあります。

言語にも「聞く」「理解する」「覚える」「話す」などたくさんの機能が含まれています。言語障害と言っても、言語の何が障害されているかは非常に分かりにくいです。

言語障害らしきものがあると思ったら、コミュニケーションを取るときにはいつも以上に患者さんに丁寧に接するように心がけましょう。

 

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・脳神経障害(全身麻痺)

脳卒中やクモ膜下出血などで大脳の広い部分が障害されると、全身麻痺が出ることがあります。

全身麻痺の患者さんは自分で動くことが全くできません。

生命維持に関するところも障害されていることがあり、酸素吸入などの処置が継続されていることがあります。

嚥下などの障害があれば排痰ができないので吸入処置があったり、栄養は腹部に穴を開けて栄養をチューブで挿入する「胃ろう」がされています。

 

状態によって言語にも障害が出ていることがあります。全く話せない、少し話せるが聞き取り困難など、人によって保たれている機能が違います。

 

全身麻痺の患者さんは、ほかの患者さんに比較して年齢が若いです。

 

全身麻痺の患者さんは関節が動かなくなってしまっていることがあります。この場合は関節運動は禁止で、マッサージのみ行います。無理に動かすと痛みが出るので注意が必要です。

また筋萎縮が極端に進行しています。患者さんの体に触る時はいつも以上に慎重に行いましょう。

 

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・パーキンソン症候群

手が震える、動きがやりにくいなど運動に関する障害が出るのがパーキンソン症候群です。

パーキンソン病を始め、様々な疾患で出現することがあります。

 

パーキンソン病は、ゆっくりと進行し、手足のふるえから始まることが多く、 初期には必ず左右差があり、ふるえは安静時に強くなるといった特徴があります。 そのため問診では、いつ頃、どんな症状から始まり、左右の手足に症状の差があるか、どんなときに症状が出やすいかを伺います。 「1~2ヶ月前から」「急に」「両手が」「物を持ったときにふるえる」「歩きにくさから始まった」などの場合は、 パーキンソン病の特徴とは一致せず、パーキンソン症候群である可能性が高まります。

パーキンソン病とパーキンソン症候群 違う病気なんだ! いずみの病院 高知県高知市薊野北町

 

パーキンソン病と、パーキンソン症候群は治療法が異なるので医師側には鑑別が重要となります。

しかしマッサージ臨床は病気で分けるよりも患者さんの症状で分けて考えたほうが有意義であると私は考えています。病気の明確な区分よりも、その患者さんの症状に応じて対応を変化させるようにしましょう。

 

例えば、転倒のリスクがある人には機能訓練を行う、筋緊張が強い患者さんにはストレッチを行うなどします。

 

マッサージ臨床で見るパーキンソン症候群の患者さんは筋緊張が出ていることが多いです。緊張のために痛みなどの訴えがありますが、放置されていることがあります。

病気ではなく、患者さんの症状を見て、施術を行うようにしましょう。

 

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・認知症

マッサージ臨床では、特に訪問マッサージだと担当する患者さんの半数が認知症です。

認知症は脳の機能低下によって起きる様々な障害のことを言い表しますが、マッサージ臨床では認知症という病気よりも、その患者さんの状態を考えることの方が大切です。

 

認知症の患者さんは激しいストレスを感じている可能性があります。

 

一般的な認知症の書籍は病気として取り扱っていますが、マッサージ臨床では認知症の患者さんを病人として扱ってはいけないと私は考えています。

東洋医学的にその患者さんはそのような人なのだと、個として認識してそれぞれ対応を分けていくのが正しい臨床マッサージです。

 

患者さんを否定しない、同調する、安心させてあげる。

これが最も大切です。

 

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・うつ

高齢者は機能低下が進行しているので、それを悲観して抑うつ状態が出ていることがあります。

抑うつ状態も私は病気として扱ってはいけないものだと考えています。

普通の人が、悲しいことがあると落ち込んでしまうように、人生では元気がなくなる時もあります。生きるとはそういうことです。

抑うつ状態だからといって対応を変えるよりは、患者さんの元気がないからどうしたらいいんだろう?どう接すればいいのだろうと、施術者自身も患者も、人として認識して歩調を合わせてあげることが大切です。

 

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内科的疾患

マッサージ臨床の患者さんはほとんどのケースで内科的疾患も持っています。場合によっては神経障害の原因となっていることもありますので、注意が必要です。

 

・心不全

心臓の問題によって循環機能が低下している状態です。重度では生命維持に関与する重篤な病気です。 

 

マッサージ臨床では心不全によって浮腫が起きている場合がよく見られます。

内科的原因によって起きる浮腫は弾性ストッキングで予防するなどしますが、基本的には起きてしまうとその状態が維持されることになります。

マッサージでリンパドレナージュしたとしても、内臓の問題が原因であると、あまり有意義な結果が得られません。

 

マッサージ臨床で注意すべきは、運動療法やリハビリトレーニングです。心機能が低い患者さんは、少しの運動でも息苦しさなどが出現することがあります。

既往に心臓疾患がある患者さんは、バイタルチェック、休憩をよく取る、息苦しくないか確認するなどして無理をさせないようにしましょう。

 

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・高血圧症

マッサージ臨床の患者は高齢者がほとんどです。高齢者はほぼ高血圧症を持っています。

高血圧は加齢によって自然に起きる現象ですが、脳卒中などのリスクになる注意すべき状態です。

 

特に、脳卒中経験者は繰り返さないために血圧管理に気をつけるべきです。

高血圧は肩こりやほてりが出現することがあります。脳卒中経験者の患者さんが極端に肩こりがする、のぼせるなどの訴えをしてきた場合は、バイタルチェックの上で慎重な施術を心がけましょう。

 

また、高齢者では血圧の変動機能が低下していることがあります。

マッサージは血圧変動が必ず起きる徒手療法です。マッサージによって極端な血圧低下が起きると、脳虚血が起きて卒倒することがあります。

患者さんの体調確認、バイタルチェック、刺激量の調節を注意して行いましょう。

 

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・腎不全

腎臓は尿を作る臓器ですが、ナトリウムなど電解質の調節を行っています。腎機能が低下すると電解質の調節がうまくいかずに、障害が出現することがあります。

 

腎臓の病気の人は、電解質がうまく調節できないために、痺れなどの神経障害が起きることがあります。

また腎臓障害が起きると皮膚のかゆみを訴えることがあります。その場合、無意識にかきむしってしまうので皮膚から出血していることがあります。

マッサージは皮膚刺激を行うので、かき傷を刺激しないように注意しましょう。

 

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・食欲不振について

高齢者では胃腸の機能が低下するために食欲不振を訴えることがあります。

リハビリでは筋肉トレーニングなどしてADLの維持を図りますが、筋肉トレーニングは栄養状態が十分でないと意味がありません。

肉などタンパク質は消化に負担がかかるので摂らなければいけない割に食べるのが難しい栄養です。

リハビリに結果が伴っていない場合は、栄養状態を確認し、十分に食べることが難しそうであれば運動を中止し緩和に切り替えるなどして対応します。

 

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・治療中・進行中のがん

患者さんに稀に進行中のがんの方がいます。

がん治療は治療中であれば抗がん薬という強力な薬を入れているので、体調が変化します。特に抗がん剤治療翌日などの施術は、バイタルチェックが必要です。

また免疫力も低下しているために衛生に気をつける必要があります。

がん患者さんは微熱であることが多いので、がん特有の状態も認識する必要があります。

 

抗がん剤は非常に負担が強いので、患者さんが耐えられないと判断されると治療を中断し対症療法のみにしていることがあります。

この場合は、がんが進行しているので新たな転移が起きることがあります。

マッサージ師はがんの正確な位置など、詳細な情報を得ることがかなり困難です。

私の経験では在宅医すら知らないということもありました。

分からないままやらなくてはいけないのは不安もありますが、患者さんの状態をくまなくチェックし、刺激量を調節すれば、安全なマッサージを行うことができます。

 

また進行中のがんは変化が起きることがあります。

患者さんに異常があったら、すぐに在宅医に連絡を取れるようにしておくなど、連携医療を意識するようにしましょう。

 

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・終末期

病院がついている施設は緩和ケア、ホスピスを行っています。

こういった施設の患者さんはかなりの終末期です。同意書準備中に逝去するということもよくあります。

終末期の患者さんは体力がなく、リハビリも無効です。

できるだけ穏やかにその時を迎えられるように、刺激を減らした施術を心がけましょう。 

 

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略語辞典参考

整形外科関連の欧文略語 ~ ナースフル疾患別シリーズの看護師基礎知識 ~

 

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お勉強になりました。

今日も元気にモミモミしましょう。